10月に入る前後から、新しい時代の到来を感じる日々を過ごしております。
これからますます環境の変化を感じる時代に入っていきますが、目まぐるしく変化する日々の中でもぶれない自分軸を持ち、
心を落ち着かせて自分と向き合う時間を作っていくことが大切です。
ストレスを緩和し、心を落ち着かせる方法は数多くありますが、今回は2回に分け、香りと癒しをテーマに記事を書いていきたいと思います。
香りを通して忙しい日々の中で癒しの時間を作ってみましょう。
心と体の関係
私たちは日々の生活の中で、大なり小なり様々なストレスを抱えることがあります。
近年多くの研究により、ストレスの影響により神経伝達物質とホルモンの正常なバランスが崩れると、
心身に不調をきたすことが明らかになっています。
セロトニンやドーパミンと呼ばれる物質を含む神経伝達物質は、神経に働きかけて作用します。
例えばセロトニンの分泌が低下すると抑うつ症状や不安、イライラ、パニックなど、感情を上手くコントロールできなくなる症状が現れます。
神経系は、女性ホルモンと呼ばれるエストロゲンや男性ホルモンと呼ばれるテストステロンなどのホルモンを放出する内分泌系に深く関わっています。
これらのホルモンも感情のコントロールなどに影響を与えています。
このように心と体は密接に関係しており、ストレスを緩和することが心身のバランスを保つために非常に大切であると言えるのです。
植物の恩恵
植物の効能は何千年もの間、民間医療の中心的な役割を果たしてきた歴史があります。
症状や用途に応じて植物の使用する部位は異なりますが、利用方法はハーブティー、エッセンシャルオイル、
お香、漢方薬、化粧品、サプリメント等多岐にわたり、現代においても私たちの生活に密接に関わっています。
植物の中でも特に医療や健康促進のために利用される植物をメディカルハーブと呼びます。
メディカルハーブには、鎮痛作用、抗炎症作用、抗ウィルス作用、ストレスを緩和する作用などがある植物もあり、
近年その薬効が科学的に数多く証明されています。
ヨーロッパの国の中には、お医者様が処方箋と一緒にメディカルハーブティーを処方して下さる国もあります。
なんだか日本の漢方薬のようですね。
※一部の植物は副作用や他の薬物との相互作用の可能性があるため、適切な指示のもと使用する必要があります。
芳香療法
アロマテラピーは、植物から抽出された精油を使用して心身の健康をサポートする自然療法です。
植物から抽出された精油をエッセンシャルオイルと呼び、その香りにストレスを緩和し、心を落ち着かせる作用のあるエッセンシャルオイルもあります。
エッセンシャルオイルは植物の有効成分が高濃度であり、空気中に広がった香りを吸い込むと、その成分は肺だけではなく脳にも働きかけます。
吸い込んだ香りは感情に影響を与えるホルモンや、神経伝達物質の放出を担う大脳辺縁系に影響を与えます。
例えばリラックス効果が高いことで有名なラベンダーの香りは、快感ホルモンであるドーパミンの生成を調節し、
アドレナリンの放出を抑制するリナロールと呼ばれる成分が含まれています。
リナロールが含まれているエッセンシャルオイルは、ベルガモット、クロモジ、ローズウッドなどがあります。
まずはご自宅やオフィスなど、身近な場所で香りを取り入れてみて下さい。
香りの取り入れ方は、アロマディフューザーやアロマポット、コットン製の布に数滴垂らして持ち歩いたり、
枕元に置いて香りを楽しむなど、ご自身が取り入れやすい方法で使用されて下さい。
一日の終わりにヨガや瞑想を行いながら、また好きな音楽を聴きながら、心を落ち着かせる香りを楽しむのも良いですね。
今回はエッセンシャルオイルを使用した香りの取り入れ方を記載いたしましたが、次回は香炉などを使用して、
心を落ち着かせる香りを楽しむ方法をお伝えしたいと思います。
※エッセンシャルオイルを使用される際は必ず添付されている禁忌・注意事項に従って使用されて下さい。
≪参考文献≫
Louise Robinson. 2021. SELF-CARE AROMATHERAPIE: @Darling Kindersley Limited, London. 144p
